十五~十六回、
夏が来て欲しい。
つかの間のエピソードでも、いい。
キャンプから帰ってきた後の
昼間のベットみたいに。
遊ぼう。
終電、きっと間にあわない。
連絡、誰ともとりたくない。
辛いの食べたい。
三拍子で交差点を渡りきれ。
倒れる前に足を出せ。突きだせ。
遊ぼう。
シャッターが降りた、夜の商店街で。
売れ切れてばかりの、自動販売機よ。
遊ぼう。
手放すのも、手に入れるのも自由だ。
手放すのも、手に入れるのも自由だ。
遊ぼう。
おそるおそる、
君が来て欲しい。
アーケードの隅から、
烏がコチラを覗きこむ。
千はあるはずの線と、
間違いのないワルツを踊ろう。