WORDS 詩・小説

遊ぼう

十五~十六回、
夏が来て欲しい。

つかの間のエピソードでも、いい。
キャンプから帰ってきた後の
昼間のベットみたいに。

遊ぼう。

終電、きっと間にあわない。
連絡、誰ともとりたくない。

辛いの食べたい。

三拍子で交差点を渡りきれ。
倒れる前に足を出せ。突きだせ。

遊ぼう。

シャッターが降りた、夜の商店街で。
売れ切れてばかりの、自動販売機よ。

遊ぼう。

手放すのも、手に入れるのも自由だ。
手放すのも、手に入れるのも自由だ。

遊ぼう。

おそるおそる、
君が来て欲しい。

アーケードの隅から、
烏がコチラを覗きこむ。

千はあるはずの線と、
間違いのないワルツを踊ろう。