FROM FRONT フロントより

日曜日
枕を洗ってみたんです。
洗える枕。洗濯機にかけてみた。

小さめの洗濯機なので
枕1個でみちみちだったんです。
洗い終わったところ
床がびしゃびしゃになっていました。

どういう原因か
わからないのだけど
枕を洗ったからなったのは確か。

ちょっと驚いた。
でも、拭けばいい。
床が濡れた。ただそれだけ。
そんな心持ちの自分がいて
我ながらおもしろいと思いました。

諦めているわけでも
やけになっているわけでもなく
ただそれだけのこと。
床が濡れた。
それ以上でもそれ以下でもない。

ほほう。
そうかそうか。
ではでは、拭こうか。そんな感じ。

あふれた水から
洗濯機と床の隙間にあった
埃や髪の毛が流れてきていたので
この際だから
洗面所の床拭きと掃除をしたんです。

洗濯機とかラックとかずらして
ふだん隠れていた床を拭いた。
そのついでに
ラックのモノをどかして拭いて
さらに、収納を見直したりして。
汗だくになったけれど
洗面所のスペースが
まるっとスッキリしました。

結果オーライ。

ピンチはチャンスとか
そんなことが
いいたかったわけではない。

自分の心が
あわてふためかなかった。

あらら。
それくらいの驚きだった。
あとの落ち着いた塩梅が
自分でも心地よかった。
その、ぬくもりのようなものを
自分が自分に感じることができたんだと
うれしく誇らしい気持ちになったんです。

人によっては
それがどうしたというはなしかもしれない。
それくらい
たいしたことのないような
するっと見逃しそうな感情の
もしかしたらそれがまだ
感情のなにか分類できていないような
「なんか」なところを
くすぐっていたいと思うのです。

その機微こそが尊いのだ。
今日もごきげんでありましょう。