FROM FRONT フロントより

まだ、大丈夫。
そう言い聞かせるように
ベランダに洗濯物を干した。
いけるいけると、2回まわした。

陽射しは明るいけれど
空気がやっぱりもう秋で
限界が近づいているとわかっている。
わかっていながら
ギリギリまで干したい。
終わりの線引きは自分で決めよう。

くつしたは
くるぶしの隠れるタイプにチェンジした。
昨日からそうした。
寝巻きも出したし、
着実に秋から冬を
受け入れる準備をしている。
事務所はもうすでに
ストーブを点けている。

あとは
ベランダで洗濯物をいつまで干すかだ。

夏の午前中
2回目の洗濯物を干すときに
最初の洗濯物がすでに乾いているときの
わ!もう乾いている!を
予想通りでうれしくて
言いたくてたまらない自分がいる。
あの感覚、アゲイン!
来年までのおあずけだ。

100歩ゆずって
ベランダだけ夏でいてくれ。
本気でそう思う。頼む。

誰に頼んでいるのだろうか。
わからないけど
荒唐無稽かもしれないけど
切なる願いである。

今日もごきげんでありましょう。