FROM FRONT フロントより

事務所の近所
コンビニ隣りのマンション
いつも通るのだけど
そのたび
気になることがある。

管理人さんらしき人が
いつもいるのです。
たぶん、管理人さんだと思う。

1階入り口玄関の前に
かならずといっていいほどいる。
掃除していたりもするけど
たいていは
椅子に座っている。

通りに向かって
パイプ椅子を出して座っている。
わざわざ、という印象を受ける。

その様子には
威圧的な雰囲気さえただよっている。
まるで
戦国武将のような
たたずまいで
パイプ椅子に座っている。

ここの住人だったら、嫌だなあ。

通りがけの見かけるだけの関係でも
なんかちょっと
言葉にするまでもないような
ジリっとしたものを感じる。

関係のない立場の
ぼくから言わせると
ただ、やりすぎだと思う。

管理人として
掃除やメンテナンス
さらには
住人の住みやすい環境づくりを
育むための役割はある。

でも、
あんなずっと
入り口で身構えているような
管理人らしき人は見たことがない。

彼は、
みんなのためにやっている
その想いが強すぎて
仕事の領分を超えていることに
気がついていないのかもしれない。

守る。が強すぎる。
警備のようでもあり
そこに自分がいるのだという
存在を示すようなこわばりもある。

おだやかではない。

通りすがりの
部外者のぼくにも
その違和感が伝わるし
またいる(またその感じ)の
コンマ1秒くらい嫌な気分になる。

管理人?
いや、実は違うのか。
オーナーだとしても
スマートさに欠けるし
俺の存在アピールの強さは
もしかしたら
あれか、もうこっちじゃない系か。
地縛霊が見えちゃってる系か。
いや、霊感なんかない。

どの立場だとしても
あの過剰さは
どこからくるのだろう。

そして、
それをキャッチして
気にかけている自分がいる。
ああいう圧でしか
表現できない人に
かなしみのようなものも感じるし
なんかしら
正したいのかもしれない。

ほほう。おもしろい。

そうか
もうすぐ秋分の日だ。
連休もごきげんでありましょう。